ハウスについて

アメリカンハウス:または「米軍ハウス」、「外人ハウス」、「米軍住宅」などと呼ばれてる。第二次世界大戦直後に集中して建設された、配偶者のある進駐軍・在日米軍軍人のための一戸建て住宅である。
1970年頃から米兵が横田基地内のハウジングエリアに移りはじめるとともに、音楽、美術、演劇等々あらゆるジャンルの人々が好んで住むようになり、そこから多くの有名ミュージシャンや小説家、画家等を輩出するという現象が起きた。

★福生に関わるミュージシャンの方々

米軍ハウスの特徴は、広い庭、門から玄関へと続くアプローチ、そして贅沢な間取りと広い室内である。
内ヒンジのドアや作り付けのシャワーヘッド等、パーツ類も欧米の住宅様式にしつらえられ、戦後日本の住宅建築にも大きな影響を与え、今日の日本住宅を作り上げたといっても過言ではない。

今もなお、ハウスを好み住む人々は「自由で開放的な暮らしができる」と口を揃えて言う。広くシンプルな間取りはリフォームし放題で、以前住んでいた人が重ねてきた時間や暮らしが滲み出た味わいのある空間に、さらに自分の暮らしを創造することができ、愛着を持つ事が出来る。特に、渋みのあるフローリングは数年では出す事の出来ない独特の味わいがある。

 

また、庭でバーベキューやプール遊びをする等、沢山の人を呼ぶことができ、干渉されずに自由な暮らしができるところも魅力のひとつである。近年の日本住宅が立ち並ぶ空間とは全く別の時間が流れているように見え、ハウスに住む人々が生活を心から楽しんでいる様子が伺える。
コンクリートの塀が無く圧迫感の無いハウスには、隣り合うハウスの住人同士でコミュニケーションをとっていただろう。